シリアの空爆でサリンが使用されたことについて。。。
こんばんは!やんやんです。
最近のニュースで、シリアの空爆で化学兵器であるサリンが使用されたとトルコの保健省が発表した事について、皆さんも知っている方が多いと思います。
今回はサリンによってどのような症状が現れてしまうのか皆さんに紹介できたらなと思います。
サリンとは・・・?
サリンとは1938年(昭和13年)にナチス・ドイツで4人の学者によって開発され、開発者の名前から1文字~2文字ずつ取ってサリンと名付けられました。
今までにもサリンは戦争などに使われた事もありましたが、1番印象に残っているのは、1995年(平成7年)に日本で宗教団体のオウム真理教によって引き起こされた地下鉄サリン事件だと思います。
サリンは無色透明な無臭の液体で、揮発性が高い毒ガスです。毒性が極めて高いため非常に危険です。
サリンの作用(毒性)
サリンは化学構造を見ると有機リン系の農薬(殺虫剤)と似ています。しかし毒性が強すぎるので農薬としては使用されることはありません。
生体では神経伝達物質であるアセチルコリンが伝達に関与しますが、伝達に関与しなかった場合にコリンエステラーゼによってコリンと酢酸に分解されます。またコリンがアセチルコリンの生合成に再利用される仕組みになっています。
サリンはそのコリンエステラーゼと結合してしまい、非可逆的(元に戻ることがない)に阻害する事によってアセチルコリンが分解されなくなるため、過剰に作用してしまいます。
サリンの症状
・瞳孔が収縮する(縮瞳)
・目の前が暗くなる(縮瞳によって起こる)
・目の痛み
・吐き気
・めまい
・けいれん
・呼吸困難
サリンにばく露した量が多いほど死に至る可能性が高くなります。
解毒方法
解毒薬として、サリンと結合してしまったコリンエステラーゼからサリンを引きはがし、分解作用を復活させるプラリドキシムヨウ化メチル(PAM)や、アセチルコリンが過剰に作用しないために用いられるアトロピンがあります。
PAMは地下鉄サリン事件で全国からかき集められ、多くの人を救った薬でもあります。
また、サリンは水などによって分解(加水分解)されるため、水をかけることによってすぐに無毒化されます。
最後に
サリンは無色透明で刺激臭もないため、気づかないところで吸ってしまい、めまいやけいれんや呼吸困難などの症状を引き起こしてしまい、最悪の場合死に至ります。目に見えないという点が非常に怖いところだと思います。
いかがでしたか?
今回はサリンの怖さについて皆さんに情報を発信できたらなと思い記事を書きました。
今ではサリンの恐ろしさについて知られているにもかかわらず、使用してしまった事について、飽きれるというより怒りを覚えますね。。。
今後どのような事があってもサリンなどの化学兵器が使われない事を祈るしかありません...。
それではまた次の記事でお会いしましょう‼‼